ユウナギについて

 

 

 

「夕陽の沈む間際、シルクのように美しい夕凪に魅せられて立ち上げた革工房、ユウナギ」

 

 

 

はじめまして、コピーライターで革工房ユウナギ店主の田中大貴と申します。日頃は福岡市博多区を拠点に、主に中小企業様、店舗様、個人事業主様向けの企画広告広報などを営んでいます。

 

「なぜコピーライターが革工房を?」そうお思いになる方がほとんどだと思います。今の所、それに対する適切な答えは持ち合わせていません。「流れでこうなった」とお答えするのが精一杯でしょうか。中学生くらいから、人並み程度に革は好きでしたがそんなに思い入れも強くありませんでしたし。強いて言うなら、死んだじいちゃんが、しばらくの間北九州市若松区で小さな革靴店を営んでいたことくらい。

 

▲幼い頃の父(左)とじいちゃん(右)

 

 

二世帯住宅だったので、いつもじいちゃんといっしょにいました。でも、思い返してもじいちゃんが革靴屋をやっていたなんて話、一度もしたことありません。今じいちゃんと話せるなら、時間が許す限り、革の話をしたい。「いつから、だれのために、どんな想いで、どんなお客さんと」。そんな話を、大好きなじいちゃんの口から聞いてみたかった。もう、叶いませんが。ただ、ぼくにも脈々と引き継がれているであろう、じいちゃんの血には本当に感謝しています。

 

 

不器用なぼくが立ち上げたユウナギ。

 

大学2年生になった頃、「ダイキは、マメだけど不器用だよな」。幼少期からの友に言われ「なるほど、的を得ているな」と、感心したのを覚えています。小さい頃から手先が器用とはお世辞にも言えなかったぼく。そんなぼくが、なぜ?おそらくじいちゃんの血がその答えなんじゃないかな、と、ひとり腑に落ちているところです。

 

そんなぼくが立ち上げた革工房ユウナギ。「ユウナギ」の名前は大好きな福間海岸の夕凪ゆうなぎから拝借しています。記事冒頭に上げた夕焼けの写真はPENTAX K30でなんとなく撮影した福間海岸の夕暮れですが、不思議と見惚れいってしまう、包容力海だなぁと、ずっと思っています。

 

個人的な話なので詳細は控えますが、ぼくはこの海にこころを救われた経緯があります。「この福津の、美しい海の夕凪のように、ひとのこころを動かす作品をつくりたい」。いつからかそう思うようになりました。もともと、幼い頃からキャンプによく連れて行かれていたので自然は好きな方なんですが、齢33を超えて、その気持がより大きく深くなっていくのを実感しています。

 

 

波に溶け、土に還る、そんな作品を

 

 

革には大きく「植物タンニンなめし」と「クロムなめし」、「コンビなめし(タンニン+クロム)」という3つの加工法があります。ユウナギで使うのは「植物タンニンなめし」の革、通称「ヌメ革」と呼ばれるもの、またはそれを染色したもの。もともと、「革」は動物の「皮」が原料。ヌメ革は、それを植物から取れるタンニン(渋:シブ)で加工したものですから、ひとにも自然にもやさしい素材であるといえます。

 

ユウナギでクロムなめしの革を使わない理由は、個人的に色気が感じられないのと、クロムなめしの革物を焼却する際、自然にも人体にも有害となる「クロム六価」が発生するからです。自然から名前をもらっている革工房ユウナギ、その母たる自然に楯突くわけにはいきません(笑)この美しい四季と情景のある日本の自然は、ぼくたち世代がもっと動いて保全しないといけないと考え、行動しています。

 

 

ミスや失敗を積極的に楽しむ

 

 

革工房ユウナギは、失敗やアクシデントを恐れ悔いるのではなく、積極的に楽しむ姿勢をとっています。近年ヒットした名著「仕事は楽しいかね?/デイル ドーテン」。

 

世界を動かした発明や機転なんて、案外失敗やイレギュラーから生まれている。それらを忌み嫌うか、積極的に楽しむか。その心の持ちようで世界が変わる。

 

といった趣旨(だと理解しています)の台詞に感銘を受けました。

 

何かとミスや過失に厳しい日本社会。だからこそウチは、ミスや失敗やアクシデントやイレギュラー、一般的に「不出来」と言われるようなことを、楽しみたいなと思っています。「失敗は成功のモト」「若いうちの苦労は買ってでもしろ!」なんて類(たぐい)の暴言は苦手です。だれも好き好んで失敗なんかしたくないし、苦痛なく成功したい。そんなの無理な話ですけど。

 

ちなみにユウナギも、製作中不意に起きたミスから、ウチの懐刀にもなりうる加工法が生まれました。当工房で編み出した「鏡面磨き」という革表層の加工法。もともと別工程の作業をしていたときの失敗から生まれたウチ自慢の産物です。

 

▲室内蛍光灯だけでこれだけ反射します。エナメルのような下品な光沢ではありません。

 

 

シワ、シミ、傷、虫食い跡、汚れ…あって当然?

 

革に刻まれた傷やシワは、その生命が生き抜いてきた証拠。世間一般では「B級品」「アウトレット」なんて呼ばれる代物かもしれませんが、ユウナギにとっては稀少な「価値」です。

 

 

▲愛用しているスペイン産ブルハイド(雄成牛)で作った名刺入れ。このシワこそロマン。

 

そもそも人間だって、完璧に汚れない、老いないひとなんかいないはずなのに、それがこと商品になると途端に、容姿端麗で一寸の乱れなく検品されて仕上がったもので普通、という狂気に近いものの見方をしてしまいがちなんじゃないかなあと辟易しています。ですので、ピシィッ!っとキレイに整った革小物をお求めであるなら、ユウナギとは相性が悪いと思います。

 

 

自然をテーマに、自然の中で

 

工房名からも分かる通り、ユウナギは自然をモチーフにした作品づくりを行う革工房です。自然をモチーフにするのに、工房内だけで作業をしているのはナンセンス。なんてそんな筋道通したいがためでなく、ただなんとなく「外で革細工したら気持ちいいかな」くらいの気持ちから、海辺や山間、公園やダムなど、屋外でのんびり革細工を楽しんでいます。

 

 

 

毎回荷物の持ち運びは大変ですが、製作にかかる疲労感も少ないですし、なにより作品に対するインスピレーションが湧きます。淀んだ思考が開放されるイメージです、うまく表現できませんが。

 

すでに何人か、一緒に海辺や山、キャンプ場等で革細工をともにした方がいらっしゃいます。無条件に気持ちいいですよね。コーヒーメーカーなんか持っていったりして。興味がある方は「お問い合わせ」のページや各種SNSからお気軽に連絡ください。

 

 

まとめ

 

長文にも関わらず、最後までお読みいただきありがとうございます。もし少しでもユウナギに興味を持っていただけたようであれば、次はぜひ、下記リンクよりユウナギで使用している革素材や製法についてご覧いただきたいです。

 

 

https://y-nagi.com/leatherwork/

 

 

 

 

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